鈴木 千尋

 

ヘリカル研究部・高温プラズマ物理研究系・助教

 

研究内容

 

1. 真空紫外分光計測

 

真空紫外分光器を用いて、LHDの高温プラズマ中に存在する炭素や鉄などの不純物の多価イオンから放出される、真空紫外・軟エックス線領域の発光スペクトルの計測を行っています。また最近では、多価イオンからの強い発光がLHDで容易に得られることを利用して、原子番号の大きい特定の元素を封入したペレットをプラズマ中に入射して、その発光を分光計測することで、原子過程などの研究に応用する実験も精力的に実施しています。たとえば、ITER(国際熱核融合実験炉)のプラズマ対向壁に使われるタングステンや、半導体のリソグラフィーへの応用で重要なスズや希土類元素のスペクトルが調べられています。

 

2. 軟エックス線CCDカメラ計測

 

1~10 keV程度の軟エックス線領域に感度を持つCCDカメラを用いて、LHDの高温プラズマから放出される軟エックス線の空間分解計測を行っています。軟エックス線の放射強度は通常磁気面量と考えることができ、二次元の画像としてイメージング計測することで、磁気面の形状をモニターすることができます。一方、ピンホールの径を小さくする等によって光量を絞ると、一個一個の光子を計数することができ、その波高分布を分析することで、軟エックス線のエネルギースペクトルが得られます。

 

3. 平衡マッピングシステム構築

 

熱・粒子輸送解析や光線追跡等に不可欠な、磁気座標ベースの密度・温度分布形状データを提供するために、大規模平衡データベース・磁気座標マッピングシステムを共同で構築しています。事前に計算された各計測器視線上のマッピング結果も視線データベースとして持っているため、幅広いプラズマパラメータ領域に対して実験シーケンスに追随した高速なマッピングが可能となっています。データ解析の効率を飛躍的に向上させるため、マッピングされた密度・温度分布データから、解析に必要なさまざまな計算を実行するモジュールを組み込んだ自動化ルーチンの構築・改良を共同で進めています。

 

研究業績 こちら